靴下の町として知られる広陵町ですが、田園ではさまざまな農産物が育てられています。その中でも、なすは町を代表する特産野菜。長く受け継がれてきた栽培の歴史と、食卓で楽しみたい特徴をたどります。
広陵町のなすづくりは昭和35年から
広陵町でなすの栽培が本格的に始まったのは、1960年(昭和35年)です。その後、1968年(昭和43年)に「夏秋なす」、1987年(昭和62年)に「冬春なす」が国の野菜指定産地となりました。
長年にわたって栽培技術が受け継がれ、生産高や品質の面でも評価される産地へ成長しました。広陵町公式サイトでは、県内の三大産地の一つとして紹介されています。住宅地が広がる町の中に農地が残り、暮らしのすぐそばで農業が続いていることも広陵町らしい風景です。
夏から秋へ、畑で育つ「夏秋なす」
広陵町の夏秋なすは、夏期に露地で栽培され、6月から11月頃に出荷されます。日差しを浴びて育ったなすは、焼く、煮る、揚げる、漬けるなど幅広い料理に使える、夏から秋の食卓の頼もしい存在です。
なすは油との相性がよく、田楽や揚げびたし、炒め物にするとやわらかな果肉を楽しめます。浅漬けや煮びたしなど、さっぱりした一品にも向いています。同じなすでも調理方法によって食感が変わるため、家庭ごとの味が生まれる野菜です。
生で味わえる「サラダなす」
広陵町内で生産されている「サラダなす」は、あくが少なく、皮が柔らかいことが特徴です。一般的ななすとはひと味違い、生のまま食べられます。
サクッとした食感とみずみずしさがあり、ほんのりとした甘みも楽しめます。薄く切ってサラダに加えるほか、和え物や浅漬けにも向いています。初めて食べるときは、まず生の一切れを味わうと、食感の違いが分かりやすそうです。
子どもたちの給食にも登場
広陵町では、地産地消や食育の取り組みの中で、町内産のなすが小・中学校や保育施設の給食にも使われてきました。なす畑での収穫体験や、地元食材を使ったレシピづくりなど、子どもたちが食と農業のつながりを知る機会も設けられています。
毎日の食事に並ぶ野菜が、近くの畑で誰かの手によって育てられていることを知ると、町の風景も少し違って見えてきます。広陵町のなすは、味だけでなく、地域の農業を次の世代へ伝える役割も担っています。
家庭で楽しみたい、なす料理
加熱してとろりとした食感を楽しむ夏秋なす、生の食感を楽しめるサラダなす。それぞれの特徴に合わせると、食べ方の幅が広がります。
- 焼きなす:香ばしく焼き、しょうがやかつお節を添える定番料理。
- 揚げびたし:油で加熱したなすに、だしの味を染み込ませます。
- 田楽:焼いたなすに甘いみそを合わせ、食べ応えのある一品に。
- サラダ:サラダなすを食べやすく切り、好みの野菜や調味料と合わせます。
- 浅漬け:みずみずしさを残しながら、さっぱりと楽しめます。
商品に表示された品種や食べ方を確認し、購入後は新鮮なうちに楽しみましょう。
「広陵町産」を探してみよう
旬の時期には、町内や周辺の直売所、販売店などで広陵町産のなすに出会えることがあります。取り扱いや入荷状況は日によって変わるため、産地表示を確認して探してみてください。